一丁18円の豆腐は消費者の味方か?
いたずらに危機感を煽るつもりはさらさら無いのですが、そんなに遠くない将来、食糧危機が日本にとってもまんざら関係ないと言っていられなくなるような日が、来るのではないかという気がします。
これはよく引き合いに出される数字ですが、現在日本の食糧自給率はカロリーベースでついに40パーセントを切って、約39パーセント。それなのに米余りでさらに米を減産するとか。今の日本は食料が有り余っている状態です。日本の経済力と円高そして少子高齢化が大きな要因でしょう。
一方世界に目を転ずれば、原油高、バイオエタノールの増産のため人間の食料だったトウモロコシやサトウキビが直接燃料の原料に回され、そのあおりを受けて、例えば大豆の作付けが減らされていると共に、大豆油も燃料の原料に回されています。従って日本が輸入する食料のほとんど全部の輸入価格が、輸送のための燃料代の高騰もあって高騰しています。
一方先日こんなニュースが日経新聞に小さく載りました。EUが輸入する全ての穀物の関税を撤廃するそうです。EU域内の農業を守るために色々な輸入障壁を設けていたEUがです。つまり輸入穀物の価格が高騰したために、関税を無くしてもEUは困らないというよりはもっと進んで、食料を戦略的に確保しなければならないほど世界的な食料価格は高騰しているのです。それは世界的に食料が逼迫していると言うことのまさに裏返しです。特に中国・インド・ロシア・ブラジルなど成長著しい国では、今まで先進各国の人が食べていたと同じような、高級食材の需要が高まっています。一方地球温暖化の影響でしょうか、オーストラリアやアメリカなど世界の食糧の大生産地では、天候不順で収穫量が減っています。日本がお金さえあれば地球の果てからでも高級食材を調達できる時代は、間もなく終わるでしょう。
そんな中にあって、一丁(300g)18円のスーパーの豆腐はどうでしょうか。特売では一丁10円という事も聞きます。私は何ら豆腐屋さんとも関係はありませんし、それを売る激しい競争にさらされるスーパーの涙ぐましい努力、そして何より給料が上がらない生活苦の中でやりくりに頭を痛める主婦の支持も、大変よく理解出来ますがしかしです。この18円という価格は私が思うには、努力の限界を超えている物があると思います。後は遺伝子組み換え大豆の使用とか、原料の偽装、有害物質の入った原料や容器使用、重量オーバーや過酷勤務をを強いる輸送による環境汚染や重大な交通事故の惹起など、不正手段や不幸な結末しか残されていないのでは。安いだけで飛び着いては危ないです。むしろ安すぎることに警戒しなければ。ミートホープの社長のやったことは言語道断ですが、しかし「安い物を求める消費者が悪い」と言うことも一理あるのでは。最終的には消費者一人一人が賢くなるしかないのですが。ただ先日生協の関係者が言っていました、「どんなに工場に立ち入り検査をしても、悪意の偽装はなかなか見抜けない」そうです。内部告発待ちかもしれません。大変難しい時代になったという感じがします。
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