2009年01月01日

迎春 「消費者はどこにいる?」その1

迎春 「消費者はどこにいる?」その1
長野市と須坂市境界辺りから望む北信五岳の内、左から飯縄山、黒姫山、妙高山(平成20年1月撮影)


あけましておめでとうございます。
さて昨年アメリカで金融・住宅バブルが弾けて以降、世界が100年に一度と言われる程の同時大不況に陥ってしまいました。今年はそこから立ち直るどころか実体経済にますます波及して、もっと悪くなるのではというのが、年末年始のマスコミのもっぱらの予想のようです。
その中でかなり多くの識者のコメントや論調が「日本の食と農」に触れていて、「これからは農業だ」とか、中には「これからの日本には農業しかない」とか「農業が日本を救う」と言うような趣旨まで述べる評論家がいたのが、色々な意味で大変気になりました。いずれにしてもつい半年や1年前とは全く様変わりの感です。


そもそもアメリカのバブルが弾けたのは、世界自由貿易体制・拡大経済成長の絶対条件であった、「資源と食料は無限な位ふんだんに有る」「成長することは良いことだ」という大前提が、「資源・食料の枯渇」「地球温暖化が進む事」への不安から世界中の人々が疑問を持ち始めて、その結果実際に有限である「資源・原料と食料」が高騰した事をきっかけに、バブルの極みであったアメリカ経済への信用が崩れてしまったからに他なりません。ただ今回の高騰の実態は投機マネーの流入が直接の原因だったようです。自らの欲のために墓穴を掘ってしまったのかもしれません。が、遅かれ早かれの段階だったでしょう。今までのような経済成長をそのまま続けることは、世界的にとても難しい段階に入ったと言えると思います。


ただ最近「地球温暖化はうそだ」というような論調も見受けられますが、それらの趣旨は、「今までの地球気候変動の範囲内であると思われる」とか、「厳密な意味で地球温暖化はまだ実証されていない」というもので、「絶対地球温暖化はしない」と断言するものではなさそうです。それはそうです、この「神のみぞ知る」の類の事で、誰も厳密には「絶対地球温暖化するともしないとも」断言は出来ないでしょう。でも「自分の生きている内にその責任を取らされることはないだろう」と私も含めて皆が思っているかもしれませんが、そうなってからでは遅いのではありませんか。確かに最近の環境への取り組みの中には、ややもするとどうかなと首をかしげたくなるものも見受けられます。しかし「そもそも人間の存在自体が最も地球環境に悪い」という矛盾の上に人類は存在していますから、無視するのではなくより謙虚になって少しでも気をつけた方がましなのではないでしょうか。そうしないと恐竜の二の舞になりかねないような気がします。


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Posted by 胃がん退職者 at 11:57│Comments(0)環境・食と農
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